終末期の医療

 

高齢化社会が進捗すると共に、老いて認知症になった場合や不治の病に侵された場合に 誰が生活の援助をし、療養・介護はどの様にするのか、財産の管理は誰が行うのか 等を決めて於かなければ成りません。配偶者、ご親族、信頼の置けるご友人の中から後見人を選ぶ必要が有ります。

 

-成年後見制度

法律上は成年後見制度と呼ばれる制度が有り、法定後見制度と任意後見制度の二つの制度があり、法定後見制度は 既に判断能力が失われた方の為の後見制度です。任意後見制度は ご自分の判断能力が十分にある時に、認知症などで判断能力が低下した時に備えて、信頼できる人を後見人として事前に選任する制度です。

 

-任意後見制度

任意後見の契約は 公証役場で “任意後見契約公正証書”を作成する事で成立します。任意後見人に成るには 法律上の資格に制約はありません。ご本人の親族、友人、弁護士、税理士、行政書士、司法書士、NPO法人など信頼のおける人を選びます。個人、法人、いずれにも依頼できます。ご本人の判断能力が低下し任意後見人が必要となった際には 本人、配偶者、4等親以内の親族、もしくは任意後見人は家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てます。家庭裁判所がこの申立てを受けて、任意後見監督人を選任すると、任意後見人は契約職務を遂行し援助を開始する事が出来る様に成ります。

 

 

尊厳死

次は尊厳死の問題です。通常 病院では回復の見込みのない病気で死が迫っている病人にも 各種の延命治療を施します。こうした中で、無意味な延命措置を望まない 尊厳死を希望する方が増えて来ました。これは、人間としての尊厳を保ちながら死を迎えたい、自分の死のあり方を選ぶ権利は自分自身にある との考え方に基きます。

 

-日本尊厳死協会

とはいえ 御自身が望んでも ご家族の方の希望や、医師が理解を示さない事により 延命措置が施され 本人の意思は尊重されないケースも多くあります。本人の意思を確実に伝える方法として 日本尊厳死協会があります。日本尊厳死協会では 会員の方にたいして“尊厳死の宣言書”(リビング・ウイルと呼ばれる)を発行して居り、これをご家族や担当医師に示す事により 尊厳死を認めて延命措置を行わない意思を表示する事が出来ます。このリビング・ウイルは 法的な効力は有りませんが、現在 90%を超える医師が受容して延命措置を行わない という現実が御座います。